百名山制覇にトライ その97:光岳(芝沢ゲートより1泊2日)
【登山日】 2022年10月3~4日
【ルート】 芝沢ゲート~光岳~芝沢ゲート(単独行)
【時 間】 初 日 5:30頃芝沢ゲート出発~13:05頃光岳小屋着
二日目 6:00イザルガ岳出発~11:10頃芝沢ゲート着
【天 気】 初日:晴れ 二日目:晴れ
【麓まで】 車
【概 要】 南アルプスの主稜線を結ぶ一般ルートの南端に有る奥深い山です。
光岳は「ハイマツ」分布と「雷鳥」分布の南限と云われています。
尤も雷鳥の南限は2019年以降光岳から少し北側に在る茶臼岳に移った
とも云われています。
光岳山頂からの景色は限定的ですが、近くのイザルガ岳からは360度の
パノラマを楽しむことができます。富士山も綺麗に見えます。
登山ルートは、長野県側の易老渡(いろうど)から登るルートが一般的で
すが、南アルプスの主稜線歩きを楽しむ方の中には静岡側からアクセスす
る方も居ます。
易老渡からのルートの場合、車で行けるのは易老渡から5Km程下流の芝
沢ゲート迄でして、芝沢ゲートから易老渡迄は徒歩か自転車で行くことに
なります。山域保護と安全措置の為です。
光岳の標高は2,592m。南アルプスの名だたる山々の中では低めです
が、登り始めの芝沢ゲートの標高は710m程、余程の健脚の方でない限
り1泊2日の行程になります。
【記 録】
当初は2泊3日の光岳・聖岳の縦走を検討していたのですが、日程調整・小屋予約が上手く行かず、先日聖岳を登り今回改めて1泊2日光岳のみの山行になりました。
前日夜、自家用車で芝沢ゲートに行き、仮眠後5:30頃芝沢ゲートを出発しました。白み掛けた空には高い秋雲がまばらに掛かっており好天が期待できました。
まずは遠山川沿いに林道を緩やかに登って行きます。この遠山川は天竜川に支流に当たるのですが遠山川単体でも水量が豊富でなかなか壮観な流れでした。景色を楽しみながら6:35頃光岳の登山口となる易老渡に到着、遠山川に掛かる歩行用の橋を渡り、いよいよ長い急坂登りが始まります。
易老渡から稜線上に在る易老岳迄、標高差1,450mの尾根沿いの急坂を、時には九十九折に・時には直登でひたすらに登って行いきます。しかも易老岳迄は林間の登山道で見晴らしが殆どなく単調な道が続きます。 只、①易老岳迄のほぼ中間地点に面平という緩斜面地帯があったり、②標高表示が標高200m毎に有ったり、③易老渡から易老岳迄を30分割して1/30~30/30の表示が有ったり(途中抜けている?)と目印になるポイントが幾つか有り、モチベーションアップや気分転換を図ることができます。
登山道自体は段差が少なくきわめて歩き易いです。標高2250m辺りに岩剥き出しで馬の背状になっている箇所が有って少し気を使いましたが、そこも粛々と通り過ごし10:45頃易老岳迄登り切りました。
しばし休憩後、今度は三吉平迄の標高差150mを1時間程掛けて下って行き、そこから岩場の急な登坂になります。この急坂を標高差で250m程登ると、勾配が緩やかになり、森林限界を超え、目の前にイザルガ岳が見えて来ます。ここまで来ると光岳小屋迄はもう直ぐです。
緩やかになった登山道には静高平という水場が有り一息付けます。静高平から緩やかな坂を標高差で30m程登って行くと、イザルガ岳と光岳の分岐につきます。目の前には木道が敷かれた平地、そして光岳小屋も見えて来ます。
イザルガ岳山頂迄は往復15分程の行程なのですが、その山頂登りは明朝のご来光鑑賞に取っておき光岳小屋に直行、13:05頃小屋に到着しました。
小屋でカップラーメンを買って昼食を済ませ、光岳山頂に向かいます。小屋から光岳山頂迄はほんの10分足らずです。その山頂からは聖岳に連なる稜線が良く見えましたが残念ながら聖岳の山頂は雲の中。その後光石迄往復してから小屋に戻りました。
この光岳小屋、おもてなしが素晴らしい! ウエルカムドリンクと称した暖かい飲み物とお菓子、クッションの効いたマットが敷かれたベット状の寝床、美味しいマッサマンカレーの夕食・・・感激しました。更に霊峰富士が良く見える!! おもてなしに感激しつつ翌日に備えて19:00には就寝です。夜中目が覚め小屋の外に出て見ると満天の星空!明日の好天が期待できました。
翌朝は4:30に起床し、5:00からの朝食後、小屋主さんに感謝の挨拶をしてからまだ薄暗い中小屋を出発です。目指すは「日の出前にイザルガ岳山頂に到着する」こと! 首尾良く山頂から朝日に浮かぶ霊峰富士を見ることができました。期待通りの好天!
イザルガ岳山頂からは360度のパノラマが楽しめます。霊峰の反対側には朝日に染まる光岳と光岳小屋、光岳小屋の脇からは同宿だった方々が霊峰を撮すときに光るフラッシュ。この日は聖岳の山頂も顔を出してくれました。南側には山深い南アルプス南部や大井川の流れが見えます。しばし景色を楽しんだ後6:00頃芝沢ゲートに向けて下山を開始しました。
今度は急坂をひたすら下って行きます。足の筋肉への負担が激しいです。足の筋持久力が限界に近くなった10:10頃易老渡に到着、11:10頃芝沢ゲートに帰着しました。
芝沢ゲートでは、地元の観光協会の方々が試作中の登山携帯食の試食会を行っていましてご相伴に預かることができました。、鹿肉の角煮・鹿肉を使ったスパゲッティボロネーゼ・地鶏を使った炊き込み御飯、全て美味しかったです。
すこぶる天気に恵まれた山行でした。