ヤタゴラスの外出日記 ~山 旅 ゴルフにスポーツ観戦~

兎に角出かけるのが好き!山登りやら、旅行・ゴルフ・スポーツ観戦やら・・・ の外出記録です。

百名山制覇にトライ その98・99:悪沢岳(荒川岳)・赤石岳(椹島から反時計回り2泊3日)

【登山日】 2023年8月4~6日

【ルート】 椹島~千枚小屋泊~悪沢岳~荒川小屋泊~赤石岳~椹島(後泊)

【時 間】 初 日   8:15頃椹島出発   ~14:00頃千枚小屋着

      二日目   6:05頃千枚小屋出発 ~10:50頃荒川小屋着

      三日目   5:30頃荒川小屋出発 ~14:45椹島着 

【天 気】 初日晴れ、二日目晴れ、三日目霧雨→晴れ→曇

【麓まで】 畑薙迄車 → 椹島迄送迎バス

【概 要】 山深い南アルプス南部の代表的な稜線歩きの周回コースです。コース内に

      は3つの山小屋と2つの避難小屋が在り、自分の体力や嗜好に合わせた

      山行スケジュールを組むことができます。

      山頂からは、南アルプスの山々・富士山・中央アルプス等が望めます。

      起点となる椹島へは、東海フォレストの送迎バスを利用するのが現実的で

      すが、その送迎バスを利用する為には少なくとも1泊は山小屋または避難

      小屋に宿泊する必要が有ります(テント泊は含みません)。

 

【記 録】

急げば1泊2日のルートではありますが、景色を十分に味わおうと考えて2泊3日の山行にしました。山小屋・避難小屋の空き状況の関係で、

 ・反時計回り

 ・1泊目:千枚小屋、2泊目:荒川小屋、後泊:椹島ロッジ

に決めました。後泊を入れたのは、安全を見て「下山後の車運転を避ける」ことにした為です。

 

<1日目>

6:30頃自家用車で畑薙臨時駐車場に到着し、7:15発の送迎バスに乗り8:05分椹島に到着しました。空は雲一つない好天でした。 

諸準備後8:15頃椹島を出発です。まず少し登って東俣林道に出ます。その後林道を二軒小屋方面に五分程歩き、そこから吊橋を渡ってから本格的な登山道となります。

黒俣林道から登山道に掛かる吊橋(登山道側から撮影)


この登山道は基本的に尾根沿いを上がって行きます。時には緩斜面・時には中斜面で、すこぶる歩き易いです。途中に水量豊富な水場が有り一息付けます。眺望の無い単調な林間の道がひたすら続くのですが。東海フォレストが設置した掲示板に「林業の歴史」や「木の解説」など色々な解説が書いてあって飽きません。かつて伐採した木を搬出していた道が登山道になっている箇所もありました。また椹島から千枚小屋迄の行程を7分割した道標もあります。

道中、閉口したこと・・・ 千枚小屋迄の行程の半ばを過ぎた頃から、小さい緑色の虫(名前は不明、後日色々調べたが判らず)が体やザックに100匹レベルでたかって来ました。虫よけスプレーを吹き掛けるも余り効きません。駒鳥池に差し掛かった際には、虫から早く逃げたい一心で駒鳥池畔に寄るのをパスして先を急いだ程でした。幸い高度を上げるに従い虫が姿を消してくれました。

千枚小屋が近づいて来るとお花畑が現れ癒されます。千枚小屋には14:00少し前に到着しました。

千枚小屋手前のお花畑

その千枚小屋からは正面に富士山が見えます。また小屋の裏にもお花畑。水が豊富で蛇口からジャバジャバ出ています。平らな土地は狭いのですがなかなか良い小屋でした。2023年度は、宿泊者数を限定している為、就寝スペースは十分でした。
夕食は17:00から、ハンバーグが美味しかったです。当日の同宿者は翌日未明に出発する方が多かったので、夕食後早々に小屋内は静まり返ってしまい、携帯の電波も届かず余りやることも無いので19:00頃には就寝しました。

 

<2日目>

いよいよ千枚岳~荒川三山の稜線歩きの日です。幸運なことに好天が続いています。
この日は荒川小屋迄の標準コースタイム約5時間の短い行程、朝ゆっくり身支度をして 6:05千枚小屋を出発しました。

まず林間の道を40分程登って行きます。標高が3,000mに近づいていますのでさすがに木の丈は徐々に低くなって行きます。そして二軒小屋方面との分岐に差し掛かると急に視界が開け、赤石岳聖岳が見えて来ます。そこからはいよいよ稜線の山行です。少し登って千枚岳に到着します。その千枚岳から一旦急斜面を降りてから再び登って丸山山頂に到着、ここからは悪沢岳山頂が見えて来ます。ピークからピークへと続く稜線、歩いていて楽しいです。また遠くに翌日歩く赤石岳山頂への稜線が見え期待が膨らみます。

丸山山頂からの景色。左は悪沢岳・右は赤石岳とその後方に聖岳
共に稜線道が良く見えました。


丸山からは少し下ってからしばし登って悪沢岳山頂に到着しました。山頂からは甲斐駒ヶ岳仙丈ヶ岳、白根三山、塩見岳中央アルプス越えに御嶽山が良く見えた。

悪沢岳頂上からの景色。左は甲斐駒・白根三山方面。右は赤石岳につながる稜線。


そこから下って登って中岳、その後前岳に寄り道してから荒川小屋に向かって下って行きます。途中、カールやお花畑の景色が見事でした。

荒川小屋が見えて来ました。

 

荒川小屋には予定よりも早く10:50に到着しました。昼食は、荒川小屋で販売しているカップヌードル500円+インスタントコーヒー100円 と 行動食で済ませました。その後雑誌を見たり、仮眠したりしながら過ごし、17:00から夕食です。メニューはカレーライスと添え物のほうれん草グラタン・マッシュカボチャ・野菜サラダ。美味しかったです。またお米・ルー共におかわり自由でボリューム満点でした。

食後は同宿の方々となでしこジャパンのW杯ラウンド16をテレビ観戦、勝利を見届けてから20:00頃に就寝。ここも就寝スペースは十分でした。

<3日目>

この日は最後に標高差2,000mの下りが待ち受けていて最悪ペースダウンも懸念される為、少しだけ早く5:30頃荒川小屋を出発しました。出発時の天気は生憎霧雨でした。

まず少しだけ急坂を登ってから左に大きくトラバースして、大聖寺平を越えてから赤石の主斜面に取り掛かります。残念ながら稜線を見通すことは出来ませんでしたが、それでも幸いな事に大聖寺平を越えた辺りから徐々に晴れてきて、小赤石岳の肩に着くころには青空が広がって来ました。肩を越えて少し登ると小赤石岳山頂です。この小赤石岳山頂に着くと赤石主峰が目の前に現れます。

赤石岳から臨む赤石岳

 

赤石岳からは20分程、7:30頃赤石岳山頂の到着しました。上空は青空なのですが、周囲は霧が出ていて、聖方面の稜線はハッキリ見えるものの、荒川三山は霧の中に少しだけしか見えず。白根三山は僅かに存在が解る程度。富士はときどき雲の上に見ることができました。

赤石岳山頂。後ろに聖岳

 

霧が晴れるの期待して、荒川小屋で作って貰ったお弁当を食べたり、避難小屋に寄ったり、たまたま居合わせたソロテントで縦走中のカナダ女子と話をしたりしながらしばし待ったのですが、逆に霧が深くなっていく一方だったので諦めて8:50頃椹島に向かって下山を開始しました。それにしても、件のカナダ女子は当日百間から高山裏だと!凄いです。

赤石岳から椹島へは基本的に尾根沿いを下って行きます。まずは見晴らしの効く斜面を葛折り状に下っていき、しばし行くと水場に到着します。その水場から少し下ると林間の道になります。そこから登り降りを繰り返して富士見平という「眺望良し」と云われている小高い山に到着するのですが。この日は周囲の全ての山に霧がかかっていて残念な眺望でした。富士見平からは着実に下って行き赤石小屋に10:55頃到着しました。この赤石小屋で、カップヌードル500円(美味い)+行動食の昼食休憩です。

赤石小屋。 右は玄関前にあるベンチ。

 

ここまで順調に来たので長めの休憩を取ってから、11:40頃赤石小屋を出発です。 標高差1,400mを尾根沿いにひたすら下って行きます。最初は緩斜面。徐々に傾斜が増していき14:45頃椹島に到着しました。椹島は夕方から雨、運が良かったです。その日は椹島ロッジに宿泊し翌日ゆっくり自宅に戻りました。


三日目の天気が少し残念でしたが、全体的に好条件に恵まれた山行でした。