ヤタゴラスの外出日記 ~山 旅 ゴルフにスポーツ観戦~

兎に角出かけるのが好き!山登りやら、旅行・ゴルフ・スポーツ観戦やら・・・ の外出記録です。

百名山制覇にトライ その75・76:立山・剱岳(室堂から1泊2日)

【登山日】 2019年9月1~2日

【ルート】 室堂~御山(立山)~剱山荘(泊)~剱岳~剱山荘~室堂

【時 間】 初 日  9:15頃室堂出発~14:15頃剱山荘着

      二日目  5:10頃剱山荘出発~14:50頃室堂着

【天 気】 初日晴れ、二日目霧のち雨+強風

【麓まで】 車

【概 要】 立山 室堂から2時間程度で山頂に立つことができ、その山頂からは

         名立たる山々を眺望できます。とても手頃な名山です。

      剱岳 次から次へと現れる岩場を超えて登頂した時のの達成感が堪り

         ません。カニの縦這い/横這い、平蔵の頭 等有名な難所が多

         く有ります。一か所一か所はさほどの難しさでは無いのですが、

         難所が続きますので忍耐が必要です。

 

【名所評】

カニの縦這い:垂直に近い岩場では有りますが、鎖や足場がしっかりしており、慎重に登れば問題有りません。コツは、①登り始めの際に鎖が垂れている所より少し高い位置に立つこと ②途中で休む際には足場がしっかりしている位置で だと思います。腕力が乏しいとチョット厳しいかも知れません。

カニの横這い:「一歩目の足場が見えない」との情報が有りますが、鎖に捕まりながら半身になれば足場はしっかり見えます。怖がって鎖にしがみ着くと足場は見えないかも知れません。こちらも慎重に行けば問題無いです。只横這いを渡り切る頃に、続いて降りなければならない猿梯子が見えて来て、「また難所か!」と凹みます。

平蔵の頭:行きも帰りも昇り降りする大きな岩です。表面が滑りやすいので要注意です。まあ鎖が設置してあるので危険性は低いです。

ステンレスの橋:一見「ギクッ」としますが、橋のたもとに立ってしまえば、一部橋の脇に地面が有ったりしてどうってことは無いです。勿論慎重に渡りましょう。

痩せ尾根:結構恐怖を感じます。個人的には剱岳のなかで一番怖かったです。ここも慎重に行きましょう。3点確保で問題無しです。

 

【記 録】

前日夜自家用車で扇沢に到着、ターミナルからチョット離れた無料駐車場で仮眠をとったのち、翌朝7:30、扇沢から始発の電気バスに乗り、ケーブルカー・ゴンドラ・トロリーバスを乗り継いで8:55室堂ターミナルに到着しました。しばし立山連峰の景色を楽しんでから、9:10頃御山を目指してターミナルを出発です。まずは石畳の道をひたすら登って行き40分程で一ノ越に到着、そこからはガレ場と岩場の尾根道を登って行きます。この尾根道、富士山並の混雑ぶりでして時々渋滞が起こってしまいます。焦らずゆっくり登って行き10:40頃御山の山頂に到着しました。

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             御山(立山)山頂です。

 

この山頂、素晴らしいパノラマです! 霊峰富士・八ヶ岳南アルプスの山並(山は判別出来ず)・後立山連峰(白馬~五竜鹿島槍針ノ木岳)・裏銀座野口五郎岳鷲羽山水晶岳)・黒部五郎岳薬師岳槍ヶ岳穂高連山・笠ヶ岳・乗鞍、全て見えます。登山道が渋滞するだけのことは有ります。

しばしパノラマを楽しみ・頂上の社で祈祷を受けてから11:10御山を出発です。そこからは外輪山を別山迄縦走して明日登る剱岳の雄姿を楽しみ、そこから立山の外輪山を外側に1時間程下って行き、14:15頃本日の宿の剱山荘に到着しました。

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           外輪山の稜線からの立山カルデラ

 

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              別山からの剱の雄姿

その日の剱山荘はメッチャ空いていて、私が割り当てられた部屋は、定員28人に対し宿泊客は5人だけでした。

夕食は、ハンバーグ・海老フライ・焼き魚等々・・・美味しゅうございました。さて夕食時に同席した私を含めた5人組、話してみたら偶然にも全員「単独の山行」で「翌朝、早めに山頂に向かう」予定にしていたので、「タイミングが合えば一緒に行きましょう!?」と話が弾み解散しました。この山荘、携帯の電波が屋外でしか入らず、外は寒くて星空も見えないので19:00頃には早々に就寝しました。23:00頃まではウトウト、その後ぐっすりの睡眠で4:00頃起床しました。

外に出てみると強風が吹きガスが掛かって20m程度しか視界が有りません(-_-;)。幸い雨は降っておらず左程寒くはなかったです。山荘内に戻って前日手配していた弁当を食べ、山頂を目指すか否か迷っていたら、いつの間にか夕食時の5人組が玄関に集合していました。 相談の結果「行くところまで行こう!」という事になり、周りが白みかけた5:10頃山荘を出発しました。年齢構成は、62歳・60歳・57歳・51歳・30歳位。薄暗い中30歳位さんは一人早いスピードで先行して行きます。他の4人は51歳の一番経験豊富な方が先頭になって進んで行きます。まずはありふれたどうってことの無い登山道を登って行き30分弱で一服剱に到着です。一服剱のピークに立つと山荘近くでは感じなかった程の強風が吹き荒れていました。4人共行くか戻るか迷いながら、あれやこれや話をしていたところ、51歳さんが「撤収します」と! で、なぜかこの発言を合図に他の3人は前進を始めました。しばし進むと、風の影になっているちょっとしたコルで30歳位さんが休憩していました。その場所で4人で一緒に休憩していると、一人で登って来たマダムが「途中の前剱迄行く!一緒に行こう!!」と云い張ります。その内テレビにも出演している某有名山岳ガイドさんが比較的経験の浅い登山者2人を引き連れて、我々を横目に登って行きました。その姿を見て、私を含めたアラ還トリオは「行ける所まで行こう」とガイド組の後ろに付いてマダムと共に進むことにしました。30歳位さんはその日も剱山荘泊で翌日も登頂のチャンスが有るため撤収して行きました。

さて件のガイドさん、ユックリペースで慎重に登って行きます。「突風注意」とか「浮石注意」とか「足元滑るよ」とか、色々なアドバイスが我々にも聞こえて来て、メッチャ参考になるし心強い! また相変わらず強風が吹き荒れてはいるのですが、富山側からの風でして、登山道の多くは尾根の長野側に有るので風の影になっています。そのため着実に前に進んでいくことが出来ました。風が吹き荒れている尾根に出た際にはスタイルは気にせず半ば「ほふく前進!」。気が付くと前劔に到着していました。 ここでガイド組を追い越し更に進んで行くと、難所の平蔵の頭では風が吹いておらずシレ~ット通過、ここでマダムは引き返して行きました。我々アラ還トリオは更に進んで行き、カニの縦這いも風の無いなか通過。あとは岩場の中斜面を登って行き、何と7:55頃山頂に到着しました。

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     剱岳山頂。常念岳山頂でご一緒した方が担ぎ上げた看板が右下に!

 

メッチャ達成感!なのですが、頂上は風が吹き荒れていて寒いし、周囲はガスっていて全く景色が見えないし・・・なので、社での山頂祈願・写真撮影・栄養補給を済ませて8:10頃山頂を後にしました。山頂出発直後、ガイド組も山頂に到着しました。登山客はメッチャ嬉しそうでした。かく云う私も同じです。
下りも風はさほど気にならずカニの横這い・平蔵の頭を3人組で着実に下って行きます。3人で「慎重に下ろう」とアドバイスし合いながらゆっくりゆっくり・・・。 途中雨が降り出しレインウエアを着る羽目になってしまいましたが、相変わらず風は左程気にならず10:50頃剱山荘に帰着!30歳位さんが山荘で迎えてくれました。

取り急ぎ濡れたウエアと靴を脱いでザックと共に乾燥室で乾かし、山荘内の食堂でカップヌードル500円とおでん800円を有りがたく頂きながら、アラ還3人+30歳位さんの4人で、しばし本日の山行の思い出やこれからの予定についてあれやこれや・・・ 「勝因は何といってもアラ還3人組のチームワークとガイドさんの存在」との結論になりました。

その3人組+30歳位さんはここでお別れです。60歳さんは剱沢小屋に移って明日下山、30歳位さんは明日の剱岳登頂を目指す、62歳さんはとりあえず室堂方面に向かいながら本日の宿を物色、57歳さん(私)は扇沢へ。 私は62歳さんと雨の中剱御前への道の途中まで同行しお別れしました。実はその剱御前迄の道が一番キツカッタ。突風が吹き下ろしていて沢に吹き飛ばされそうになります。時々ほふく前進をしながら何とか御前に到着、そこからのカルデラ内の道はメッチャ歩き易く、さほど苦労もなく・・・とは言え雨の中ぶ濡れになりながら、雷鳥沢を経由し14:50頃室堂ターミナルに到着しました。

15:15のトロリーバスに乗り、乗り継ぎ良く16:15頃扇沢に帰着、車内で着替えて23:00頃自宅に戻りました。
初日は御山からのパノラマを楽しみ、二日目は剱登頂 と充実した山行になりました。

(いつの日か偶然あのアラ還3人組が一緒になります様に・・・)